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2018.11.07 Official Report

【公式】 11/7 第9回優勝者 アレクサンダー・ガジェヴ オープニング・コンサート&インタビュー

浜松に続々とコンテスタントが到着し、コンクール開始ムードが高まる中、2015年第9回コンクールの覇者、アレクサンダー・ガジェヴさんによるオープニングコンサートが、アクトシティ浜松大ホールで行われました。


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〈 曲 目 〉

・シマノフスキ:メトープop.29から 第1曲 セイレーンの島 第2曲 カリプソ

・ショパン:練習曲集 op.25

J.S.バッハ(ブゾーニ編):トッカータ、アダージョとフーガ BWV564

・プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番 イ長調 op.82

プログラムは、バッハ、ショパン、シマノフスキ、プロコフィエフと、幅広い時代にわたるレパートリー。

ガジェヴさんは冒頭、シマノフスキの澄み切った音で聴衆の耳をつかむと、ショパンのエチュードの世界へ。彼ならではの感性で大胆な緩急をつけながら、Op.25の12曲1曲ごとに、予想をこえる新鮮な音楽を奏でます。

後半のバッハ=ブゾーニの「トッカータ、アダージョとフーガ」では、パワフルでボリュームある音の鳴りで、オルガンのような響きを再現。プログラムの最後に置かれたプロコフィエフのピアノソナタ第6番では、爆発力のある音と冷たく透き通った音をおりまぜつつ、ときにギリギリのラインをせめるような冒険も交え、プロコフィエフの魅力を余すところなく伝えました。

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鳴り止まない拍手に応え、アンコールは、明るい高音が響くドビュッシー「12のエチュード」より「組み合わされたアルペジオのための」と、重く柔らかい音で奏でるショパンのノクターン第13番。本編からアンコールまでで、あらゆるレパートリーで多彩な音と表現を生み出せるピアニストだということが存分に感じられるリサイタルとなりました。

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【インタビュー】

−浜松コンクール以来、すでに何度か浜松にいらしていると思いますが、今回は第10回コンクールのオープニングコンサートという特別な舞台でした。気分はいかがでしたか?

特別な感情を抱いています。コンクールという重要な出来事がはじまる瞬間であり、僕にとっては、自分が最近の回の優勝者として活動するフィナーレとなる演奏会でしたから。アンコールをショパンのノクターン13番で閉じることで、特別な意味を持たせることができました。また浜松の舞台に戻ってきたいです。

ステージに立ってみて、コンクール中の記憶が蘇ることはありましたか?

ありました! 最後のアンコール曲の後、何度かステージに出て行ったときに、3年前の入賞者披露演奏会のことを思い出して懐かしくなりました。これだけ大きなホールでソロリサイタルを演奏するのは、特別な気分になることです。

ーコンクール中のもっとも印象深い出来事は?

僕は、人とのかかわりの記憶が強く残るタイプなので、このコンクールのときに仲良くなったコンペティターの友人との思い出が印象に残っていますね。さきほどコンサートのあとに、前回も参加していた、コンペティターのフィリップ(・ショイヒャー)が会いにきてくれて、またそこでいろいろな記憶が蘇ってきましたよ。


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ーところで、10月にモンテカルロ・ピアノ・マスターズ2018で優勝されたとのこと、おめでとうございます。その他にもこの3年間ではいろいろなことがあったと思いますが、ご自身にはどんな変化がありましたか?

まず、最近はベルリンに住んでいます。浜松コンクールに優勝したことでコンサートツアーも増えたため、もう大学の学生という立場にはありません。
そうするうちに僕の中で大きく変わったと思うのは、音楽やピアノ演奏を探求するうえで、より深く入っていくこと、自由で実験的なアプローチをすることを心がけるようになったことです。
優勝をきっかけに演奏活動ができるようになった今、僕はピアニストとして自由を手に入れることができました。何かを人にデモンストレーションするということに、気をとられることもなくなりました。そのうえで、パーソナルな表現をもとめていく。これはとても重要なことです。レパートリーひとつとっても、例えば今日のプログラムには有名でない曲も入っていますが、そうしたチャレンジができるようになりました。今日は、異なる世界をあらわす作品を組み合わせることで、多様性のあるプログラムになったと思います。
もう一つ音楽的に変化した部分としては、より多くのリスクをとるようになったところです。もちろん僕は以前からそういう傾向がありましたが(笑)、より意識的に挑戦できるようになりました。

ーそれで今日も、攻めたおもしろい演奏をされていたのですね。ところで、もともと音楽以外にも数学や哲学にもご興味があって勉強しているとおっしゃっていましたが、そちらへの関心は今も続いていますか?

もちろんです。音楽的な探求をより自由な方法で行うようになったというのは、まさにこうした音楽以外のジャンルへの探求を含みます。音楽の中に、アイデアやコンセプト、より人間的な感覚といった、音楽的なものを超えた意味を見出そうと思っています。
演奏活動で忙しくしているとあまり自由な時間はありませんが、自分の地平を広げられるように努力しています。

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ー今回コンクールを受けるコンペティター、そして聴衆のみなさんにメッセージをお願いします。

まずコンペティターのみなさんには、この貴重な機会を活用して、自分をより深く探索してほしいということ。コンクール中は、自分について多くを知ることができます。特に浜松コンクールは運営がとてもしっかりしていて、余計なことに頭を悩ますことなく、自分がするべきことに集中できますから。存分に自分自身について探究し、音楽を聴き手と分かち合ってください。

そして聴衆のみなさんは、これまでにしてくださったコンペティターへのすばらしいサポートを引き続き行ってほしいという、それだけですね。コンクールはコンテスタントにとって大変な時間ですが、同時に多くの恩恵があり、それを最もたくさん与えてくれるのは聴衆のみなさんです。3年前、僕自身もそれを体験しました。会場に来て、聴いて、応援することを続けていただけたらと思います。

(文・高坂はる香)

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