浜松国際ピアノコンクール/THE HAMAMATSU INTERNATIONAL PIANO COMPETITION


浜コン スピン・オフ

昔の名前で出ていません

ディナーラ ディナーラ・クリントンさん。前回ディナーラ・ナジャーフォヴァの名前で出場して、奨励賞をもらった彼女とは同一人物です。さては結婚したのかな?ロシア人は概して早婚ですから、大いに有り得ることです。彼女と初めて会ったのは2004年倉敷で開かれた「第5回若い音楽家のためのチャイコフスキーコンクール」で、そのときの彼女は15才、まだあどけなさの残る少女でした。今回5年ぶりに彼女に会って、すてきな女性になっていたので、嬉しい驚きでした。

早速、演奏直後に声をかけました。久し振りと言うあいさつと、姓が変わったことの真相を聞くためです。結論から言うと、彼女は結婚などしていませんでした。だからこそ、どうしてクリントンなのか、ますます謎だらけです。以下、私とディナーラの会話です。なぜクリントンなのかがよくわかっていただけると思います。その時の会話の雰囲気を出すため、敢えて実況中継風に書きますことをご了承下さい。

-ディナーラ、お久しぶり!随分お姉さんになりましたね。 
ディナーラ(以下、Dとする):お久しぶりです。
-早速聞きたいのですが、あなた今回名前が違いますが。結婚したのですか?
D:(驚いた様子で)してません!
-でも変じゃない、浜松国際ピアノコンクールに書類を出す時、芸名とかでは駄目でしょう?結婚もしないのにどうしてクリントンになるのかしら。
<さあ、ここから真相に迫ります>
D:だって、ナジャーフォヴァって覚えにくくないですか。実は私、これまでも自分のことが記事になることが時々あったんですが、名前を正しく書かれたことがないんです。毎回間違われるんです!毎回です。それで今後のことも考えて、覚えてもらいやすい名前に変えようと思ったんです。
-じゃあ、本当に法律の上からもクリントンなのですか?
D:そうです。パスポートも変えましたし、銀行の通帳なども...。いろいろ変えるものがあって大変でした。 
-変えたのはあなただけ?お母さんはどうしたのですか?
D:私だけです、母はナジャーフォヴァのままです。
-クリントンといえば、アメリカの元大統領の名前ですね?
D:ヒラリーさんもクリントンですから(笑)。ディナーラ・クリントン、覚えやすいと思うんです。

みなさん、彼女の名前はクリントンに変わりましたが、ディナーラはいつものディナーラのままでした。半端な気持ちで姓を変えたのではないことをどうぞご理解いただいて、温かく見守っていただけたらと思います。

角田珠実